特集 「中国プラスチックリサイクルの現状」
みなさんも「廃プラスチックを買い取ります」というお話を聞かれたこ
とがありませんか?近年このように不要になったプラスチックを買い取り、
再生原料として中国等へ輸出を行うケースが増えています。
リサイクルワンでは、このような輸出されたプラスチックのリサイクル
状況を視察するためのツアーを企画していました。しかし、残念ながら重
症急性呼吸器症候群(SARS)の中国国内での感染拡大が予想されたた
め、延期となっていました。
今回は、視察ツアー再開特別企画として、西村が訪れた中国寧波、上海
のリサイクル工場の様子を、ほんの少しお伝えします!!
そして実際の現場は、11月に再開される視察ツアーにご参加していた
だき、みなさんの目で確かめてください!
(本文中において、輸出され、再生原料となるプラスチックを廃プラスチッ
クと記載いたしますが、バーゼル条約に抵触するものではありません)
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廃プラスチックの輸出状況
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プラスチック処理促進協会のデータによると、現在日本全体のプラスチ
ック生産量は約1400万トンにのぼります。そして、廃棄量が1000
万トンもあり、うち産業廃棄物が、半分近い約490万トンを占めていま
す。廃プラスチックの有効利用率は年々上昇していて、2001年では産
業廃棄物、一般廃棄物を含めて53%となっています。これは、自治体の
焼却炉が発電施設を併設しサーマルリサイクルを行うようになったことが
大きく影響しているようです。
一方、上記の結果に反映されず、資源として輸出されている廃プラスチ
ックの量はどれくらいになるのでしょうか。
日本貿易振興会の調査結果によると、廃プラスチックの輸出は90年代
半ば以降10万トン台で推移していたのですが、99年に19万トン、2
001年には39万トンと2年間で約2倍となっています。2002年上
半期は14.6%増の22万トンで、半期で前年実績の約8割に達すると
いう、急激な伸びを示しています。
そして、輸出先の9割が『中国』なんです。
先日、SARSの心配が無くなった中国を訪れ、港、素材市場、分別工
場、成型加工工場、ペレット市場、バージン市場と計8ヶ所の施設を見て
きました。
今回ご紹介する工場では、プラスチックの分別から製品化までをすべて
一つの敷地内で行っています。
いくつかの建物が並ぶ敷地内にはいると、左手にフレコンバッグが積み
上げられています。中を見せてもらうと、そこには家電のものではないか
と思われるABS樹脂にウレタン断熱材が付着した破砕品が。
これが、この工場の製品原料となるプラスチックです。
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驚きの手選別工程
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まずはこの混合プラスチックを水槽に投入し、比重分離。その後天日で
乾燥させたものを敷地奥にある分別ヤードに運び込みます。分別ヤード内
では、手選別工程、篩い、風力選別、袋詰めが行われていました。
現場には女性を中心として15人ほどの人が仕事をしています。ABS
樹脂から付着しているウレタンを、丁寧に一つ一つ剥がします。
分別されたプラスチックは、まるで網戸を天井からつり下げたような篩
いに乗せ、左右に揺らし、細かすぎるものや異物を落とします。
篩いに残ったプラスチックはかごに入れられ、扇風機のようなものの前
でさらさらと落としていき、紙などの軽い異物が選別されます。
その後、袋詰めされたプラスチック原料は、破砕・洗浄ラインに持ち込
まれます。
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力技の破砕・洗浄工程
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こちらでは、10代から40代くらいまでの男性が7人ほど働いていま
した。まずは袋に入った選別後の原料を、破砕機の投入口に入れ込みます。
破砕されたプラスチックは排出口の下にある水槽へ。水槽に入った破砕
物はスコップでぐるぐるとかき混ぜられ、洗浄が行われます。
洗浄されたプラスチックは布袋にあげられ、3袋ずつ大型の筒のような
ものの中にセットされます。そして大型の筒が手動でぐるぐると回され、
余分な水分が飛ばされ、脱水完了です。
自社製品の原料としては、この段階まで加工されたプラスチックを利用
することが多いそうです。
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最終段階ペレット化
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このラインは日本とほとんど同じです。粒度の整ったプラスチック原料
は、ルーダーに通され、水冷・空冷を経て切断され、きれいなペレットに
生まれ変わります。
この段階になると、見た目では廃プラスチックを原料として生産された
ものとは全く判りません。
こちらのラインで生産されたものは、再生ペレットとして外部に販売さ
れているそうです。
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全世界へ。製品加工工程
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こちらの工場で生産しているものは、主に工具の部品類です。
場内には20台近い射出成型器が2列に並べられ、数十種類の金型に応
じた製品が作られていました。
成型器から取り出された製品は、ひとつひとつ手作業でランナーから切
り離され、製品は製品の袋、ランナーはランナーの袋に入れられます。
製品はその後組み立て工程や出荷工程へ進みますが、ランナーは工場内
にある、前述とは別の破砕ラインへ。6台用意された破砕機を色別に稼働
させ、5ミリ程度に破砕したランナーは再び射出成形の原料として成形加
工ラインへ戻されるのです。
極力設備投資を行わずに動いている工程。日本の全自動型の工場とは、
全く違う光景は衝撃的でした。
人件費の大きな違いがなせる技ですが、まだまだ人口に余裕のある中国
では、今後10年以上はこのような方法で『世界の工場』として、席巻す
るのではないかと感じました。
☆ 11月に再開される『日中リサイクル革命中国プラスチックリサイクル ☆
視察ツアー』では、今回ご紹介した工場の他、様々な廃材が売買される廃
材市場、400件以上もの店が並ぶペレット市場などなど、多くの見所を
ルートとしてご用意しています。
☆ ご参加をご希望の方は下記まで、どしどしご連絡ください。 ☆
↓ ↓ ↓
inform@recycle1.com (担当:西村)
参考サイト
■ プラスチック処理促進協会: http://www.pwmi.or.jp/
■ 日本貿易振興会: http://www.jetro.go.jp/top-j/
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