製品に関するリサイクルについては、拡大生産者責任の考え方のもと、
メーカーなどを主体としてさまざまな取り組みが行われています。
経済産業省が作成する「品目別・業種別廃棄物処理・リサイクルガイド
ライン」では、現在35品目がリサイクルに取り組むべき品目として指定
されるなど、業界全体を動かしながら、リサイクルの仕組みづくりがすす
められています。
そんな中、これまで処理困難物としてリサイクルの取り組みが遅れてい
た、「廃FRP船」「消火器」についての新しい取り組みが、広域認定制
度の対象製品として定められました。
これを機に、これら2製品に関する、回収・リサイクルが進むことにな
りそうです。
今回の特集では、この2製品に関するリサイクルの取り組みについて、
簡単にご紹介します。
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処理が難しいんです。
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■ FRP船 ■
FRPとは、ガラス繊維により強化された熱硬化性プラスチックで、非
常に硬いという性質を持ちます。また、一般的な船は長さが7mにのぼる
ことから、処理を行うにも、破砕機にかけることができません。さらに、
製品寿命が30年にもなることから、所有者が曖昧になってしまうことも
あり、港に放置される廃船があふれる事態が起こっていました。
■ 廃消火器 ■
消火器は、年間400万本程度が市場に販売されていますが、実際の火
災のときに使用される本数は、極めて限られています。また、古くなった
消火器を使用して、死傷事故が起こったこともあり、安全な回収・処理が
求められていました。また、リサイクルを行うには、ガスにより粉末が封
入されていることや、硬い金属で覆われていることなどから、処理困難物
とされていました。
このように2製品に関しては、処理が困難であることと、利用される範
囲が広域であることなどから、回収・適正処理の仕組みが求められていま
した。
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広域認定制度って何だっけ?
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廃棄物となる製品によっては、流通範囲が薄く広い状態であることから、
既存の廃棄物処理体系では回収が難しかったり、製品製造のノウハウなど
から、一般的な方法では適正処理やリサイクルが難しいものがあります。
そのような製品に対して、製造事業者や輸入事業者などが、自分たちで
処理を行うことにより適正処理の仕組みが出来る製品について、環境大臣
が対象製品を定めます。
指定された製品に関する、回収システムを環境大臣が認定を行うと、運
営主体(メーカーなど)は、廃棄物処理法上の地方公共団体ごとの「業の
許可」が不要になるという特例制度です。
現在、一般廃棄物では廃スプリングマットレス、PC、自動二輪などが
産業廃棄物では、建材や研削砥石、発泡スチロールなどが広域認定の対象
品目として認められています。
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リサイクルシステムの概要
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今回対象品目となった2製品については、次のようなリサイクルシステ
ムが検討されています。
■ FRP船 ■
・実施主体 社団法人舟艇工業会
・対象地域 西瀬戸内、北部九州10県(2005年度。2、3年で全国)
・リサイクル料金 7m全長のもので6万5千円程度(ユーザーが負担)
・流れ
1)船のユーザーは、リサイクルシステムの登録販売店に対して、相談
を行います。
2)登録販売店は、相談に対してリサイクル費用の見積もりを行い、船
を一時保管し、指定引取り場所に船を持ち込みます。
3)指定引取り場所では、持ち込まれた船を引取り、粗破砕します。
4)粗破砕された船は、中間処理事業者やセメント工場にて、セメント
原燃料等としてリサイクルされます。
■ 廃消火器 ■
・実施主体 大手メーカー2社(他社については、検討中)
・対象地域 全国
・リサイクル料金 1本2千円程度(ユーザーが負担)
・流れ
1)所有者は、代理店もしくはメーカーに直接回収の要請を行います。
2)回収要請を受けたメーカーは、運送事業者を回収に向かわせます。
3)運送事業者は、消火器をメーカーの拠点に持ち込みます。
4)拠点では、消火器の解体や粉末のリサイクルが行われ、それ以外の
金属やプラスチック部分については、リサイクル事業者に引き渡さ
れます。
5)消火剤の粉末は、一部新しい消火器の原料として利用されます。
今回ご紹介した、廃FRP船や廃消火器だけでなく、廃棄物の適正処理
やリサイクルについて、メーカー主導でのシステム作りを求める声は、年
々大きくなっています。
また、他社に先駆けて、製品の回収やリサイクルの仕組みを構築するこ
とで、サービスとして付加価値をつけようというメーカー自身の考え方も
あり、今後ますます製品ごとの回収・リサイクルシステムの構築が進むの
ではないでしょうか。
ユーザーからの引取りニーズや、自社の戦略として、製品回収・リサイ
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テム作り、コストや環境負荷を低減するようなリサイクルシステム構築を
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