『リサイクル』という言葉が随分と浸透しているように感じる昨今ですが、
日本全体の物質フローを見ると、約20億トンの総物質投入量に対して、
資源としてリサイクルされているのは、そのうちのほんの1割の2.1億
トンに過ぎないのが現状です。一方でその3倍近い5.9億トンが廃棄物
等として環境中に排出されています。
国内でも、さまざまな形での新しいリサイクルが取り組まれてされてい
ますが、更なるリサイクルを進める手段として、国内で廃棄物とされたも
のを、アジア域内全体からの視野で捕らえ、資源としてリサイクルさせよ
うとする動きがあります。
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輸出して大丈夫なの?
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アジア域内での循環を目指すといっても、不適切な廃棄物が資源と称し
て海外に流出する事件などの歴史もあることから、法規制で適正な処置を
行いながら、市場原理を導入するという、バランスを計った仕組みづくり
が必要です。
昨年、この仕組みづくりを展開するために、経済産業省では国際資源循
環に関する検討会が設置されました。『適正な』アジア域内資源循環シス
テムの構築のための「アメ」と「ムチ」、経済的促進措置と規制の導入が
検討されました。
●「アメ」政策
アジア域内で一年間に2回以上同じ内容の廃棄物の輸出入を行う場合には、
当該輸出入に関する申請を一括して行うことを認める。つまり、資源循環
ネットワークや汚染性管理が確立された循環資源取引については、輸出入
を認めている。
●「ムチ」政策
国際資源循環取引における汚染性の適正管理を目的とした、無確認輸出に
関する未遂罪・予備罪の創設。
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資源循環ビジネスに求められるもの
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資源の有効活用ということだけでなく、新しいビジネスとしてもアジア
域内の廃棄物資源循環は注目されています。現在は、日本と中国間で行わ
れているような、廃棄物資源の販売ビジネスが最も需要がある分野と考え
られています。
廃棄物資源を日本から輸出し、圧倒的に安い人件費を武器に分別・選別
し、再生素材として再利用するもので、形状の異なる廃棄物を人海戦術と
いう最も確実な方法で選別を行い、質の良い再生素材を生産できるのです。
素材販売業務をより確実に行うために下記の3点が重要視されます。
■適正な手法による流通ルートの確立
輸出許可などの登録制度への登録、船済み前検査の徹底が求められます。
■確実性・信頼性に裏付けされたトレーサビリティーの確保
GPSなどを使用したトレーサビリティーサービスによる、安全で確実な
リサイクルの浸透が期待されています。
■輸出可能な循環資源の規格化
再生素材の商品としてのリスク補填を持たせ、スムーズな商品化を行うた
めには、鉄スクラップや非鉄スクラップ、古紙、廃プラスチックの規格化
が必要になります。
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中国での登録制の行方は?
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廃棄物資源を輸入する代表的な国である中国においても、適切な廃棄物
資源の輸入を確実にするために、仕組みづくりが行われています。
輸入事業者に対しての登録制の実施です。昨年12月に、当該登録を認
められたのは、日本企業では約440社。今後はこのような事業者に対す
る委託の需要が、さらに見込まれそうです。
2005年6月には、2回目の登録申請の受付が始まる予定です。
次回は、対中輸出事業者登録制度について、詳しくお伝えします。
<参考サイト>
『廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則の一部を改正する省令について』
(各国の規制当局が水際での監視強化の措置)
→http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5761
『廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案について』
(適正な廃棄物の輸出手続の簡略化)
→http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=5764
『対中輸出事業者登録制』各国の規制当局が水際での監視強化の措置』
→http://www.shigenshinpou.com/touroku.htm
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